お疲れ様です。きざきまるおです。
今回はVMware Workstation Playerでのネットワークについて詳しく解説していこうと思います。
仮想環境を構築する中で通信が通らないけど原因がわからないといった場合にこちらを見てもらえればある程度はわかるようになるのかなと思います。
それではどうぞ。
ブリッジ
仮想マシン（VM）とホストコンピュータの物理的なネットワーク接続を可能にする機能です。通常、仮想マシンはホストと同じネットワーク上に存在しますが、異なるIPアドレスを持ち、独自のネットワーク環境を構築できます。
ブリッジモードでは、ホストコンピュータのネットワークアダプタと同じネットワークにVMが参加します。これにより、VMは物理的なネットワーク上の他のデバイスと同じように通信できます。VMはホストと同じサブネット内に存在し、ネットワーク上の他のデバイスと同じIP範囲を使用できます。
このモードでは、VMはホストのネットワークに直接接続されるため、外部からVMにアクセスすることも可能です。これは、VMをサーバとして使用する場合や、VMにインターネット接続を提供する際に便利です。
ブリッジモードを使用することで、VMはホストと同じ物理的なネットワークに存在するため、異なるデバイス間での通信やデータ共有がスムーズに行えます。
NAT
仮想マシンのネットワーク接続を管理するための機能です。NATは、ホストコンピューターの物理的なネットワーク接続を使用し、仮想マシンが外部ネットワークと通信するのに役立ちます。
NATモードでは、ホストコンピューターが外部ネットワークと直接通信し、仮想マシンはホストを介して通信します。この際、ホストのIPアドレスが仮想マシンに代わって外部ネットワークに表示され、仮想マシンは内部的なプライベートIPアドレスを使用します。これにより、複数の仮想マシンが同じホストIPアドレスを共有し、外部ネットワークと通信できるようになります。
NATモードは、ホストと仮想マシンの間で通信を円滑に行うための橋渡しを提供し、同時にセキュリティを向上させます。外部ネットワークから直接アクセスされないため、仮想マシンのセキュリティが向上し、ホストコンピューターのネットワーク構成を変更せずに仮想環境を実行できる利点があります。
ホストオンリー
仮想マシン（VM）とホストマシン（ホストOSを実行する物理マシン）との閉じられたネットワーク環境を提供するための機能です。このアダプタを使用すると、ホストOSと仮想マシンのみが通信でき、外部のネットワークとは切り離されたプライベートなネットワークを構築できます。
「ホストオンリー」ネットワークは、セキュリティやテスト目的で利用されます。例えば、仮想マシン同士やホストOSと仮想マシン間でのネットワーク通信をシミュレートする際に有用です。この設定により、外部からのアクセスが制限され、機密データやテスト用途の仮想環境を安全に構築できます。
「ホストオンリー」ネットワークは、VMware Workstation Playerのネットワーク設定で容易に構築できます。この設定により、仮想マシンはホストOSと同じサブネットに所属し、ホストOSや他の仮想マシンとの通信が可能です。ただし、外部ネットワークへの接続は許可されず、安全な隔離環境が確立されます。
総括すると、「ホストオンリー」ネットワークアダプタは、VMware Workstation Playerを使用して仮想環境をセキュアかつ制御された形で構築するための重要な機能であり、ホストOSとのネットワーク通信を限定して仮想マシンの安全性を確保します。
カスタム
仮想マシンにおけるネットワーク接続を柔軟かつカスタマイズ可能にするオプションです。通常、仮想マシンはホストマシンのネットワークと同じように振る舞いますが、「カスタム」アダプタを使用することで、さまざまなネットワーク構成を構築できます。
このアダプタを選択すると、仮想マシンのネットワーク設定を手動で構成できます。具体的なIPアドレス、サブネットマスク、デフォルトゲートウェイ、DNSサーバーなどを指定することが可能です。これにより、特定のネットワーク環境や要件に合わせて仮想マシンを調整できます。
「カスタム」ネットワークアダプタを使用すると、複数の仮想マシン間でプライベートネットワークを構築することも容易です。これは、テスト環境や開発環境での仮想ネットワークの構築に役立ちます。
さらに、「カスタム」アダプタでは、仮想マシンとホストマシン、または他の物理的なネットワークデバイスとの通信を制御する高度な設定も可能です。これにより、セキュリティやネットワークのセグメンテーションなど、様々なニーズに対応できます。
総じて、「カスタム」ネットワークアダプタは、VMware Workstation Playerユーザーに対して柔軟性とカスタマイズ性を提供し、仮想マシンのネットワーク構成を効果的に管理するための有用な機能となっています。
